らくご@座・高円寺
2013春うらら公演

会場 座・高円寺2

2013.2.22(金)

一之輔の無茶ぶられ
(その3)

一之輔が持ちネタのバージョンアップをするため、先輩ゲストからの無茶ぶり案を取り入れた一席に挑むシリーズの第三回。
一之輔が選んだお題は「不動坊」。

兼好による無茶ぶり案は、
▼実は不動坊火焔が生きていた。例の三人と合流する!

天どんによる無茶ぶり案は、
▼①不動坊を出す。生きてても死んでても構わない。
▼②大家とおタキがグルで、結婚サギだった。
▼③単にあの3人組がおネエでジャマをする。展開によっては、実はおタキもおネエ。みんなおネエ。

そして一之輔、これらの無茶ぶり案の中から、まさかの「おネエ」に触手を伸ばす禁断のチャレンジへ。
大家に薦められて吉っつあんがくっつけられるのは、旅先で亡くなった不動坊の女房・おタキさんではなく、不動坊と男色の関係だったおタキ様・・・町内でも美貌と評判のこと浪人・磯貝滝之助。吉っつあんはいやいやながらも意味ありげな奉公へ・・・。その様子に嫉妬するのは、おタキ様に焦がれる町内のおネエ三人組。不動坊火焔の幽霊を出して二人の仲をじゃましようとするも、あちこちがおネエならではの趣向に染まって失敗するおバカな展開に。そして終盤、兼好&天どん両人の案を活かして不動坊も登場というにぎにぎしいクライマックスへ。上演中、爆笑と引き笑いが入り乱れるざわつきの一席に。

古典落語「不動坊」の紫色したパラレルワールドは、改題「不動坊バラ園」とあいなりました。




<番組>
ビフォートーク
初めての確定申告 天どん
七段目 兼好
仲入り
不動坊バラ園 一之輔
アフタートーク

らくご@座・高円寺
2013春うらら公演

会場 座・高円寺2

2013.3.30(土)

落語事典探険部

落語ネタ総目録の決定版、「増補 落語事典/東大落語会・編」(青蛙房)に掲載されている、今では埋もれてしまったネタを掘り起こし、あの手この手で、現代に通じるネタへと再生・新生してみようという企画。発掘ネタは、今後、寄席の高座でもかけられることを目指して部員一同が挑みました。

探険部の(部長ではなく)隊長は林家彦いち。

2011年、落語協会が主催する黒門亭に「不動坊」をネタ出ししたところ、協会事務員に聞き違えが発生。
「落語事典」に載っていたそれらしき演目にいつのまにかすり替わり、東京かわら版には「林家彦いち/黒ん坊」と掲載されてしまった(!)というまさかの一件から、彦いちは「落語事典」と奇縁を持ったというエピソードもありつつ、四者四様の掘り起こしのネタおろしとなりました。




<番組>
部員一同ミーティング
薬違い 遊雀
喧嘩長屋 白酒
仲入り
天狗山 天どん
徳利亀屋 彦いち
部員一同ミーティング

らくご@座・高円寺
2013春うらら公演

会場 座・高円寺2

2013.3.31(日)

昇太・武春うなりあいましょう

日曜の午後、落語と浪曲をつなぐコラボなひととき。
開口一番の扇が「平林」でかるーく歌い上げ、続く昇太は季節の一席で大爆笑、仲トリをつとめた小せんは「浪曲社長」で得意ののどをひとうなり。

そして仲入り後、幕が開くと、昇太がど派手なガラの着物で演台に。名人ばりにお茶をすする姿に大笑い。この日のために作ったオリジナル浪曲は、若き日の昇太の人格者ぶり、芸達者ぶり、城郭研究の第一人者ぶり、二枚目ぶり、武闘派ぶり、などが妄想だらけに描かれる自由すぎる爆笑編。武春も三味線でバックアップ。浪曲の間口が、こんなのあり!? という昇太流で広がってしまいました。
トリは武春節の名調子たっぷり。曲師・沢村豊子のバチさばきもリズムに乗ってご機嫌このうえない出来となりました。





<番組>
平林 扇
花見の仇討ち 昇太
浪曲社長 小せん
仲入り
春風亭昇太伝 昇太(曲師:武春)
英国密航 武春(曲師:沢村豊子)
ごあいさつ 楽屋一同

らくご@座・紀伊國屋
2013風薫る公演

会場 紀伊國屋ホール

2013.4.29(月・祝)

さん喬・喜多八
(ワル)づくしの会
髪結新三と居残り佐平次

色悪な新三、切れ者の佐平次、そのワルさがたまならい男の噺、長講二席のゴールデンウィーク特別企画。

小太郎の愛嬌にあふれた弥次郎で幕を開けると、喜多八佐平次が即妙闊達、緩急自在にツボを突きながら品川楼を洒脱に疾走、右肩上がりで大いに会場を沸かせました。

仲入り後は、小菊の奏でる江戸情緒を満喫。新内から両国風景と、ひと足早く夏の扉を押し開けるような川開きで「たぁ~まや~」。

さん喬は高座に上がるといきなり手踊りで「かっぽれ」!♪紀ノ國、みかん舟~、と「髪結新三」の発端となる白子屋騒動・・・紀ノ国屋文左衛門のイントロダクションに導くいたずらっぽい演出から本席へ。

ともすると煩雑にもなる物語の枝葉を大胆な再構成とこまやかな推敲で、かつてないテンポアップを試みたさん喬版バージョンアップの「髪結新三」を披露。
登場人物もワルければ、高座の演者たちも心憎~いワルさを放ったづくしの会となりました。



<番組>
弥次郎 小太郎
居残り佐平次 喜多八
仲入り
粋曲 小菊
髪結新三 さん喬

らくご@座・紀伊國屋
2013風薫る公演

会場 紀伊國屋ホール

2013.4.30(火)

白鳥・三三 両極端の会vol.6

今回も両極端なふたり、オープニングでは、全国47都道府県を47日連続の独演会で回り、つい3日前にゴールを果たしたばかりの三三の大胆行脚「三三五五四七」のおもしろ道中談、白鳥糖尿病!?の闘病談などで大笑い。

そして毎回恒例の宿題テーマを発表。三三から白鳥への宿題は「子どもの日も近いので、親子の話を」。それにしても、当人同士は宿題を知っていながら、会の当日までお客さんには宿題テーマを教えないことに異議をただす三三。すると白鳥「じゃあ、次の宿題はおれからだからあとで言うよ」、三三「え?今日ここで? いやいや、そんなに早くなくてもいいんですけど。だってアニさんこのあと高座もあるし」、白鳥「だいじょうぶ、その間に考えとく」。慎重な三三と、フットワーク軽すぎの白鳥。やはり両極端。

前半の高座は三三。吉原から一向に戻らない若旦那を連れ戻そうと頭を悩ます大旦那が、番頭、鳶の頭、飯炊きの清蔵を次々に吉原へ送り出す「木乃伊取り」。シンプルなストーリーも三三の丹念な人物描写によって聴き応えたっぷりの一席に。今日の宿題にちなんで「親子」を描いた噺を選んだとか。数年ぶりに高座にかけたという三三にとっても挑みの一席。

後半の高座は白鳥。宿題を受けて披露したのは、この会ではおなじみの「柳家ミミちゃん」シリーズのネタおろし。

売れない落語家ミミちゃんが、あの「笑点」の座布団運びに抜擢されて、みるみる名声と金を得て有頂天に。人気者になり地方公演を重ねるたびに、本来の芸を見失い、さらにグラビアアイドルに浮気して、かつての自分を支えてくれていた妻と子までも失うミミちゃん・・・・。何もかも失った果てに、ようやく心入れ替えてやり直しますが、真打から前座へと降格。落語界始まって以来の120人落ちに。それから3年、再起の修業を経て立ち直ったミミちゃん、師匠小四治(およんじ)のはからいもあって我が子と再会、失っていた家族の絆を取り戻す「子別れ」的展開へ・・・。

あまり大きな声で言わないほうがいい内輪な話を、次から次に口にしてしまうミミちゃんに、客席から拍手喝采が連発となるシーンもあった爆笑のネタおろしとなりました。
エンディングでは次回の宿題が、なんとシリーズ初の事前発表。白鳥から三三へのそれは「おれの新作から、砂漠のバー止まり木とか、はらぺこ奇譚とか、コウケイムトウなやつを何かやって」。「アニさんそれ、荒唐無稽でしょ」・・・で爆笑。最後の最後まで両極端なワールドに満ちた一夜でした。



<番組>
両極端トーク 白鳥 三三
木乃伊取り 三三
仲入り
子別れミミちゃん 白鳥
宿題発表

らくご@座・高円寺
2013夏すずみ公演

会場 座・高円寺2

2013.7.7(日)

円丈・白鳥・茜・天どん
星づくしの会


七夕にちなんで、それぞれに星が登場する新作噺をづくしで共演。

笹の葉サラサラ~で、まずは全員登場で七夕の短冊に書いた願いごとを発表。

▼天どん「真打ち昇進披露にお客さんがいっぱい来ますように」 ▼茜「(次回発刊の小説)ぼくの守る星が売れますように」 ▼白鳥「糖尿病がなおりますように」 ▼円丈「区画整理が早くなりますように」

そして星づくしの高座へ。

天どんは、夭逝して星になったと思われていたミュージシャンが生きて帰ってきてしまい・・・というオザキユタカ?な一席。

白鳥は、自信作を冬から夏に舞台を変えて、すがすがしい夏の北海道の夜空にUFOがきらめく爆笑の初恋ファンタジーを披露。

茜は、名作怪談「牡丹燈籠」の御札はがしを、はがす側ではなく貼る側、女性側の視点で改作したオリジナルワールドを。

そして円丈は、クライマックスの場面をクリスマスから七夕にアレンジした「月のじゃがりこ」。老いた二人の照れくさくもひそやかに語りあう希望を、初夏の上弦の月が清々しく見守るラストは、(すでにCD化もされ、現・円丈師の代表作でもある)この噺の味わいを大胆に塗りかえてくれました。




<番組>
七夕トーク(願いごと発表)
帰ってきた男 天どん
幸せの黄色い干し芋 白鳥
仲入り
御札貼り 茜
新・月のじゃがりこ~七夕編~ 円丈

らくご@座・高円寺
2013夏すずみ公演

会場 座・高円寺2

2013.7.10(水)

一之輔の無茶ぶられ
(その4)

一之輔が持ちネタのバージョンアップをするため、先輩ゲストからの無茶ぶり案を取り入れた一席に挑むシリーズの第四回。
一之輔が選んだお題は「鰻の幇間」or「王子の狐」。

天どんによる無茶ぶり案は、
<鰻の幇間>
▼①もっと身ぐるみはがされる
▼②店の中がとにかく暑い、話にならないくらい暑い
▼③幇間が鰻

<王子の狐>
▼①男がきつねにホレちゃう→通う→お菊の皿
▼②「王子様を出せ!」→王子様の飼っている狐
▼③王子の狐はそのままやんなよ!

喬太郎による無茶ぶり案は、
<鰻の幇間 王子の狐 どちらでも>
▼①設定はフランス革命前夜、場所はフランス
▼②すべてのクスグリを抜いて噺の力だけでやってみる

そして一之輔、これらの無茶ぶり案から選んだのは、
『鰻の幇間』を「すべてのクスグリを抜いて噺の力だけでやってみる」

過去三回のような予想外の方向に向かう無茶ぶりとはまったく逆のベクトル、
「盛っていく」「変えていく」のではなく「削ぎ落としていく」というストイックなハードル。
ある意味、派手な展開を期待していた客席でしたが、一之輔がこの案を選んだことを発表した瞬間「えぇ・・・っ」と、その一部から失望のため息も・・・。

果たして、喬太郎による無茶ぶり案の真意は?
選択した一之輔の本意は?
先輩と後輩、伺い知れない心理戦の様相に戸惑いながらの開演。

しかも喬太郎による無茶ぶりはそれだけで終わらず!

天どんの夏バカバカしい「セミ」鳴きっぱなしな新作のあと、高座に上がった喬太郎がかけたのは
なんと「すべてのクスグリを抜いた」の「竹の水仙」でした。

自らの無茶ぶり案を自らに課して先に実演、一之輔へのハードルをさらに上げる容赦ない鬼展開。

そして、かつてない雰囲気の中で一之輔が高座へ。
クスグリとは何か、どこからどこまでがクスグリなのか、その境界線を探りながら噺を進める一之輔。
その一言一句、仕草、表情に食い入る客席。
伝承されてきた型(※教わったのは喜多八師匠)に忠実に、ひとつひとつの場面を丁寧に繊細に再点検しながら全編で25分の高座を語り切りました。

アフタートークで明かされたのは先輩・喬太郎の思い――「自分にも一之輔にもまだ年齢的には早すぎるかもしれないけど」、
噺そのものが本来持っている力と向き合う意識を持ってないと・・・・。

10年以上も年が離れた後輩に仕掛けた「真剣」。それを受け止めた後輩。
納得、堪能、疑問、悶々、賛否・・・・、腑に落ちた人落ちなかった人、いやはや十人十色、百人百様の感想と波紋を呼んだ一夜。

ヒリヒリした高座の余韻どこ吹く風で、天どんのセミがミンミンと鳴いて、終演とあいなりました。


<番組>
ビフォートーク
セミの声 天どん
竹の水仙 喬太郎
仲入り
鰻の幇間 一之輔
アフタートーク

らくご@座・高円寺
2013夏すずみ公演

会場 座・高円寺2

2013.8.8(木)

雲助・白酒
こわ~ぃづくしの会

滑稽あり、怪談あり、どちらもありという
真夏の夜のこわ~ぃづくしの会。
果たしてどんな噺が並ぶのかという
期待の中で、爆笑あり、グッと聴き入る緊張あり
さまざまな色のこわ~ぃを堪能する
親子会となりました。

「もう半分」では高座の照明を「半分」程にして
ぼんやりとあわい灯りの中で聴かせる演出を
雲助師匠が披露されました。

<番組>
手紙無筆 駒松
猫と金魚 白酒
もう半分 雲助
仲入り
お菊の皿 雲助
化物使い 白酒

らくご@座・高円寺
2013夏すずみ公演

会場 座・高円寺2

2013.8.15(木)

川柳川柳 昭和音曲噺
夏のガーコン祭り

毎夏恒例、「終戦の日」に高座から平和を祈念して
戦前戦中の軍歌・唱歌・流行歌を歌いまくる
川柳師匠の十八番ネタ「ガーコン」を
たっぷり聴く会もこれで5年目。

つくしの昇進披露口上の予行演習では
彦いち&一之輔が「〇〇〇師匠の口上とは」
「ずっと手をついているとしびれないか?」
など、披露口上での傾向と対策も伝授。

そしてトリの川柳師匠82歳、
かれこれ55分に及ぶガーコンを
この日ならではの挿話をいくつも挟みながら
今年ものど高らかに唄い尽くしました。
長講がいよいよサゲにさしかかり
師匠が座布団から立ち上がると
客席から万雷の拍手。
感極まる場面となりました。

<番組>
八九升  わん丈
黄金の大黒  一之輔
神々の唄  彦いち
川柳つくし 真打昇進披露口上(の予行演習)
終焉の地  つくし
仲入り
大ガーコン 川柳川柳

らくご@座・高円寺
2013秋ふかし公演

会場 座・高円寺2

2013.10.28(月)

落語事典探険部・2

名著「増補 落語事典」(青蛙房・刊)から
埋もれてしまった噺を掘り起こし
現在に通用する一席として甦らせようという企画。

初登場・柳家わさびの健闘を皮切りに
四者四様のスタイルで充実の会となりました。
今後のバージョンアップもますます楽しみ。

<番組>
ビフォートーク
棚という字  わさび
旦那の雑煮  遊雀
仲入り
手向けのかもじ  彦いち
冬の遊び  白酒
アフタートーク

らくご@座・紀伊國屋
2013冬うふふ公演

会場 紀伊國屋ホール

2013.11.11(月)

ハッピー寄席~新宿そだち~

かつて新宿某所にあったスナックでの
若手勉強会メンバー6人による
同窓会的な再集結。

時を経て紀伊國屋の舞台へ。
あれからみんな真打ちになって、
おじさんになって、白髪が生えても
集まるとわいわいしちゃう。

「きょうは鈴之助さんの面白さが
お客さんに少しでも伝われば」

「楽屋で出たお弁当のパッケージに
描かれていたイラストが丈二さんそっくり」

等々で、またわいわい・・・・
ハッピーなゆるさで
じんわりと温まった一夜でした。


<番組>
宗論  白酒
オープニングトーク~白酒・池袋へ
公家でおじゃる  丈二
首ったけ  喬太郎
仲入り
旅行日記  鈴之助
四人癖~せつほんかいな  金八
二月下旬  彦いち
漠然と祝う三本締め  

らくご@座
・兵庫県立芸術文化センター

会場 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

2013.12.11(水)

市馬・昇太・たい平
忠臣蔵でござる

年末恒例のおさわがせ公演が
赤穂浪士のお膝元、播州兵庫で初開催。
開演早々ごあいさつで並ぶ3人の前に
ふらりと現れたのは「近所だから」と桂文珍!
ワッと沸いての幕開けとなりました。

前半はこの会ならではの十八番が並び
なだれるように後半へ。
ミニ鹿芝居は客席もまきこんでの四十七士誕生。
紙切りでは「討ち入り」のお題から
内蔵助に斬られる吉良(昇太)の出来上がり。
そして大トリは吉例・俵星玄蕃。
なんでもありの忠臣蔵でござるに
兵庫は大いに盛り上がりました。


<番組>
ごあいさつ
七段目  たい平
力士の春  昇太
掛け取り  市馬
仲入り
ミニ鹿芝居(たい平・二楽・昇太)
紙切り  二楽
俵星玄蕃  市馬
三本締め  

らくご@座・紀伊國屋
2013冬うふふ公演

会場 紀伊國屋ホール

2013.12.24(火)

三遊亭天どん 
聖夜なのに 真打昇進披露公演

今年秋に真打昇進を果たした天どんが
聖夜に贈る神的プログラム?

オープニングは大学落研の先輩でもある
寒空はだかが聖歌を斉唱。
クリスマスムードを醸して、天どん登場。

天どんいわく「今夜はゲストの無駄づかい」。
ゲスト(喬太郎 白鳥 白酒 一之輔)を
呼び過ぎてしまい、ゲストの高座が
4人あわせてわずか20分・・・・。
ということで、ひとり5分の落語を
天どんがクリスマスカードでリクエストする無茶ぶり。
聖夜なのに緊張感走るミニ落語の連発に。

仲トリはあわただしかったチルドレンたちを
見守るような円丈ワールド。

仲入り後は口上。メンバーは、
<白鳥(司会)・一之輔・円生・天どん・円丈・白酒・円朝>
三遊亭の大御所ふたりが聖夜に奇跡の降臨!?
両師匠からもまさかの口上が新真打に贈られました。
手締めを終えるとジングルベルのお囃子にのり
神様と六代目は昇天されたのでした。

ふたたび登場の寒空はだか、
ベートーヴェン交響曲第九番「合唱」で
会場を歓喜に包んで、トリは天どん。
クリスマスを舞台にした、ホロッとしつつも
バカバカしい新作で天どんらしさをたっぷり披露。
聖夜の紀伊國屋公演を無事にシメました。

(ちなみにこの日は、
天どんの出身である埼玉大学落研の面々によって
ロビーのトイレが公演チラシと
クリスマス・デコレーションで埋め尽くされました)

<番組>
聖歌 はだか
ご挨拶 天どん
楽しい我が家 一之輔
パンツ蝶々 白酒
愛ちゃんのクリスマス 白鳥
(三題噺/新宿・天どん・クリスマス)
五十両事件 喬太郎
なんばん 円丈
仲入り
口上
合唱 はだか
公演の悪いおじさん 天どん

らくご@座・紀伊國屋
2013冬うふふ公演

会場 紀伊國屋ホール

2013.12.28(土)

白鳥・三三 両極端の会vol.7

初の年末開催。
多忙なふたりがこの年の瀬に
どんな高座を繰り広げるのか。

オープニングは今年を振り返りつつの近況トーク。
寄席初席のトリと言えば落語界を代表する「顔」が
つとめる看板の役どころ。
なんと来年は三三がトリ抜擢のニュース。
一方、白鳥は浅草で川柳川柳と交互出演。
「おれのポジションは川柳師匠と同じってことか」
あいかわらず両極端なふたり。

前半の高座は白鳥。
気合の入ったネタおろしで聴かせたのは
この会おなじみのミミちゃんシリーズ。
「もう半分」の世界をSF的な展開に。

正統派の古典落語をやりたいと
現代から江戸時代にタイムスリップした
ミミちゃん。しかし今はしがない居酒屋主人。
そこにいきなり現れた白鳥。
時空を超えて出会ったふたり。
実名飛び交いまくりのパラレルワールドで
なんでもありの爆笑長編となりました。

後半は白鳥からの宿題を受けた三三の高座。
「おれの新作の中からコーケームトー(※荒唐無稽)
なのをなんかやって」
というミッションに選んだ一席は「腹ペコ奇譚」

空腹で森をさ迷う親子が
やがて辿りついた怪しい館。
ある怨念を抱いた女性の肖像画が
ふたりの前に立ちはだかり・・・。

長講のコメディホラーを流暢に語りつつも
白鳥オリジナルのクスグリをきっちり連発。
さらに、にぎにぎしく鳴り物あり
クライマックスの小道具ありで
大熱演&大笑いで大喝采となりました。

そしてエンディングでは次回の宿題発表。
三三「七月だから牡丹燈籠を」
白鳥「ボタンドウロウ???
まずどんな噺かYouTubeで聴いてみるよ」

<番組>
ご挨拶
名人もう半分 白鳥
仲入り
腹ペコ奇譚 三三
アフタートーク