らくご@座・紀尾井小ホール
会場 紀尾井小ホール
2024.4.5(金)
玉川奈々福 喬太郎アニさんにふられたいっ!
第二幕御題「神社仏閣」
毎回、喬太郎アニさんから
課される御題を受けて、
奈々福さんは新作を
喬太郎アニさんはまつわる一席を
それぞれ披露するコラボ企画。
第二幕御題は「神社仏閣」
◎
奈々福さんは実際に体験した
山形・出羽三山での山伏修行を題材に
リアルからファンタジーワールドへ
浪花節源流遡上体験の一席。
またもや新たな扉を開きました。
◎
喬太郎アニさんは持ちネタの中でも
めったに高座にかからない「蒟蒻問答」を
軽快なテンポで披露。
2~3年ぶりにかけたとか。
◎
さらに後半もひとつ「寺」つながり
悪党茶坊主・河内山宗俊を
奈々福さんが繰り出して
全編で御題堪能の会となりました。
◎
神社仏閣マニアな美舟さんの横顔も発覚。
好きすぎるものを語ると周りは引く
そんな真理をしみじみ確かめた
喬太郎アニさんでした。
〈番組〉
おずのおんつぁま 奈々福 美舟
つなぎトーク
蒟蒻問答 喬太郎
仲入り
天保六歌撰 上州屋玄関先 奈々福 美舟
エンディングトーク
らくご@座・紀伊國屋ホール
会場 紀伊國屋ホール
2024.5.5(日)
白鳥・三三 両極端の会 vol.18
お互いに宿題を出しあって
高座に挑むこの会、
今回の宿題は・・・
◎
白鳥『三三への宿題は、三三が好きな
マンガや映画を題材にした噺を作ってね!」
◎
三三『白鳥アニさんへの宿題は
ワクワクする学園ものの
落語を作ってくださ~い!』
◎
三三師匠はVHSビデオを
擦り切れるほど観ていたという
「バックトゥザフューチャー」に
インスパイアを受けての「宮戸川」へ
オリジナルのツボをしっかり押さえつつ
こみいった物語を小気味よく展開。
異次元スペクタクルな「宮戸川」の
行方は??? と思いきや
さらなるワールドが立ち現れるという
劇的入れ子構造にびっくり&大笑い。
三三版新作の新たな扉は
語り芸の高みへといざなう快作でした。
◎
白鳥師匠は自身が切り開いてきた十八番
ラクゴキャラ実名ファンタジーで
近未来異世界ワールドへ。
この会に集いがちな
落語(かなり好き系)ファンの
期待の上の上を爆走。
なつかし学園ドラマの名場面が
笑いと感涙に塗り替えられました。
◎
両師匠ともこの会ならではの
フリーダムな創作魂を開放しまくった
ゴールデンウィーク開催でした。
〈番組〉
オープニングトーク 白鳥 三三
バックトゥザ半ちゃん 三三
仲入り
3年B組はん爺先生! 白鳥
エンディングトーク
らくご@座・紀伊國屋ホール
会場 紀伊國屋ホール
2024.6.4(火)
一之輔・天どん ふたりがかりの会
10周年記念 むちゃぶリレーSP
古典落語のリレー企画
・・・ですが
前半から後半へバトンを渡す際
普通にではなくちょっと「無茶」な
バトンを渡したら、
果たしてそのあとの物語は
どうなってしまうのか???
◎
無茶ぶりのリレー、むちゃぶリレー!?
◎
自分だけではコントロールしきれないぶん
妙にハードルが高い創作チャレンジ
◎
<天どん→一之輔>による『子別れ』は
子が亀ちゃんひとりじゃなかったという
まさかの展開・・・
しかしその話に込められていたのは
亀ちゃんの二親への思い
一之輔版『子別れ』が見事に姿を現しました。
◎
<一之輔→天どん>による『芝浜』は
どこでバトンが渡るのかと思いきや
噺はなんとサゲまで進み・・・
そこから誰も見たことのなかった
『芝浜』の裏側、バックヤードが
なぜかタイムリープにハマった
時をかける大家さんの奮闘で明かされる
SFアドベンチャーへ。
天どん版『芝浜』(の真実!?)爆誕となりました。
◎
難企画で紀伊國屋ホールでネタおろし
ふたりがかりでプレッシャーをのりこえた
一夜でした。
〈番組〉
説明トーク 一之輔 天どん
子別れ 上 天どん
子別れ 下 一之輔
仲入り
芝浜 上 一之輔
芝浜 下 天どん
感想トーク 一之輔 天どん
三味線 松尾あさ
ざぶとん亭風流企画presents
会場 伝承ホール
2024.7.2(火)
一之輔の珍しきはご馳走なり 其の弐
めずらしやかな
アレンジの噺と
対談をたのしむ会
◎
ゲストに瀧川鯉昇師匠を迎えて
オープニングから
これぞ清く貧しくバカバカしくの
噺家ライフヒストリーで爆笑対談。
◎
当会で一之輔が満を持して披露したのは
2012年『一之輔の無茶ぶられ』で
『明烏』を大胆アレンジした一席。
◎
そのときは、
橘家文蔵(当時・文左衛門)と
桃月庵白酒という、
まさに『明烏』の源兵衛と太助のような
アニさんたちから愛ある「無茶ぶり」が振られ
噺のアレンジに挑戦。
かつてなかった新たな『明烏』が
舞い降りたのでした。
◎
それから12年ぶりの口演・・・・
落語家として全方位スペックを
高めてきた日々が噺を見事に洗練させ
時次郎と花魁が運命の糸で綾を成す
ファンタジーワールドに笑い泣きと
相成りました。
〈番組〉
オープニングアクト
対談 一之輔 鯉昇
夏泥 一之輔
千早ふる 鯉昇
仲入り
あやとり(明烏改作) 一之輔
三味線 千葉しん
らくご@座・高円寺
会場 座・高円寺2
2024.7.18(木)
文蔵・兼好 ぶんぶんけんけんの会・8
落語のおかしさ、味わいを、
時にじんわり、そして爆笑で、
たっぷりと堪能させてくれる両師匠
◎
オープニングトークでは
世界から寄席界隈まで旬の話題を
次々に俎上にあげてひと笑い
◎
「厩火事」から「お菊の皿」の
皿つながり
「スナックヒヤシンス」からの
ヒヤシンスまじりの「お菊の皿」
自由自在なライブ感あふれる
充実高座連発となりました。
〈番組〉
みそ豆 げんき
ぶんけんトーク 「酢」「落語協会会長」「トランプ撃たれる」「指笛」
近日息子 兼好
厩火事 文蔵
仲入り
スナックヒヤシンス 文蔵
お菊の皿 兼好
エンディング
らくご@座・イイノホール
会場 イイノホール
2024.8.22(木)
俺だけのラクダ
ひとつの噺や舞台を
古典・新作・改作などで
深く味わう「俺の」シリーズ
◎
春風亭一之輔独演による
「らくだ一色」
「らくだっ放し」
「真夏の夜のらくだ沼」な一夜は・・・
◎
あらかじめ予定していた構成を変えて
前半にらくだ本編、後半に改作、
ということでいざ
◎
「らくだ」は一之輔流の
ワイルドでドライでナンセンスで
エンタメ感満載の「ラクダーランド」状態
昭和平成の先人名人たちが築いた
らくだロマンを飛び越えて
屑屋久さんのエネルギッシュな生きざまを
これでもかと打ち鳴らして謳歌する
令和の「らくだ」を大全開。
◎
そして後半はその七日後という
後日談から入って
「どうしてふぐなんか食ったんだろ?」
という謎を明かす前日譚、
エピソード0へとジャンプする
「らくだの子ほめ」へ。
開口一番だった春風亭いっ休さんの
「子ほめ」を前フリに
これまた自由奔放に「らくだ」が
おなじみの落語ワールドを駆け抜けました。
◎
とにもかくにも
こんなにも「らくだ」だった夜ってある?
という「俺だけのラクダ」となりました。
〈番組〉
子ほめ いっ休
らくだ 一之輔
仲入り
らくだの子ほめ 一之輔
三味線 千葉しん
前座 らいち
らくご@座・イイノホール
会場 イイノホール
2024.10.16(水)
俺のアヅマバシ
~吾妻橋開架250周年記念~
ひとつの噺や舞台を
古典・新作・改作などで
深く味わう「俺の」シリーズ
◎
吾妻橋がテーマとなるのは3回目
毎回異なる趣向の番組で
深堀りのひととき
◎
開口一番は㐂いちさんの「平林」
一之輔イズムを汲む熱と冷が
随所でおかしみを放射。
こみち師匠「星野屋」は
まさかのミュージカル仕立て。
耳にのこる「ぱぴぷぺぽ~ん」
騙し騙されの心理戦が
かろやかな歌と笑いではじけました。
◎
一之輔師匠「シン・アナゴ」は
高座にかける度にバージョンアップ。
江戸ピクサーでニモでスイミーな
墨田川エンターテインメントで
笑いと驚きと魚情があふれました。
◎
トリの喬太郎師匠は「文七元結」
吾妻橋での長兵衛と文七
一つ一つの言葉と表情と仕草から
寸分も目が離せない至芸に
胸を締め付けられました。
◎
三者三様のアヅマバシ
その余韻にいつまでもひたっていたくなる
とくべつな一夜となりました。
〈番組〉
平林 㐂いち
星野屋 こみち
シン・アナゴ~大川橋由来~ 一之輔
仲入り
文七元結 喬太郎
三味線 松尾あさ
前座 東村山