らくご@座・紀尾井
会場 紀尾井小ホール
2023.3.10(金)
玉川奈々福 喬太郎アニさんにふられたいっ!
第一幕御題「日本の民話」
前回シリーズの
「喬太郎アニさんをうならせたい」から
新シリーズの発進です。
◎
毎回、喬太郎アニさんから
課される御題を受けて、
奈々福さんは新作を
喬太郎さんは懐から
それぞれに高座を披露。
第一幕の御題は「日本の民話」
◎
奈々福さんが繰り出したのは
御伽草子から「物くさ太郎」を
古文体を活かしながら
原話の匂いと物語の妙味を
的確な解説&ツッコミで
味わわせる一席。
素材へのこだわりが見事結実。
◎
喬太郎アニさんは小泉八雲の原作から
力自慢の武士があやかしにかかった顛末を
息詰まる演技でぐいぐいと引き込んでいく
怪異譚「梅津忠兵衛」
◎
日本の民話でご両人のコラボが
充ち満ちた一夜となりました。
◎
美舟さんによる
物くさ太郎=ジャミラ説に
物議をかもした展開は
ライブならではの爆笑に!
〈番組〉
物くさ太郎 奈々福 美舟
梅津忠兵衛 喬太郎
仲入り
天保水滸伝 鹿島の棒祭り 奈々福 美舟
エンディングトーク
ざぶとん亭presents
会場 伝承ホール
2023.4.10(月)
喬太郎の古典の風に吹かれて(9)
柳家喬太郎が胸の奥で
そっと敬愛する先輩師匠をお招きして
芸談や懐かしの楽屋噺を伺いつつ
その芸風に心ゆくまで吹かれよう・・・
というこの会。
◎
今宵のゲストは春風亭正朝師匠。
対談では高校時代の喬太郎が
深夜番組「らくご㏌六本木」での
正朝「家見舞」の面白さに刺激を受けて
初めて覚えて人前で披露した一席だったと
打ち明けて、おふたりの只ならぬ
結びつきが明かされる
落語的青春プレイバックに。
◎
そして充実の高座が連なり
変わりゆく渋谷に
古典の風が吹いた一夜でした。
(主催:ざぶとん亭風流企画)
〈番組〉
孝行糖 ひろ馬
首ったけ 喬太郎
三方一両損 正朝
仲入り
対談 喬太郎 正朝
死神 喬太郎
らくご@座・高円寺
会場 座・高円寺2
2023.4.27(木)
小痴楽つめられる、一之輔に。
古典ひとすじの小痴楽さんが
持ちネタの可能性を広げるため
一之輔アニさんからの
愛ある無茶に挑む会
◎
新作改作とは縁遠い小痴楽さんには
ずーっと緊張感が張りついてました。
◎
開口一番の昇ちくさんが
高座に自分の扇子を置き忘れたりして
ほぐれモードで進む中
一之輔アニさんは10年前の同企画で
生まれた「初天神」への無茶ぶり
「団子屋政談」を披露。
感慨深くて爆笑とまらない高座でした。
◎
そして小痴楽さんが挑んだ
「つめられ落語」は「宮戸川」
一之輔さんによる案は
「おじさんの家が何か違う」
◎
二階があったはずなのにワケあって
平屋状態に・・・
おじさん夫婦とお花半七が
狭い一間で繰り広げるあれこれは
「宮戸川」の味わいを残しつつ
滑稽増しの一席となりました。
◎
終えて明かされたのは
平屋は一之輔さんによる「つめ案」
後半の間仕切り展開は
三遊亭小笑さんの助言の
おかげだったとか(笑)
◎
紆余曲折あって産声をあげた
小痴楽版「宮戸川」は果たして
10年後にどうなっている???
〈番組〉
子ほめ 昇ちく
粗忽長屋 小痴楽
団子屋政談 一之輔
説明トーク 小痴楽 一之輔
仲入り
宮戸川(つめられ版) 小痴楽
感想トーク 小痴楽 一之輔
ざぶとん亭風流企画presents
会場 伝承ホール
2023.6.12(月)
一之輔の珍しきはご馳走なり
探求心旺盛な一之輔師匠が
落語界の生き字引・柳家小満ん師匠と
珍しき噺で共演。
対談では小満ん師匠の師である
先代桂文楽、五代目柳家小さんの
横顔をたっぷりと。
◎
前半は一之輔師匠が
演り手の少ない「めがね泥」
小満ん師匠がファンタジックに
宇宙へ飛んで
バカバカしいグルメ満載の
「月宮殿(げっきゅうでん)」
◎
後半は一之輔師匠が
これまた珍しい一席「泳ぎの医者」
自身の演出も加えた
サスペンスとアクションが
ぐいぐいと客席を引きこみました。
〈番組〉
対談 小満ん 一之輔
めがね泥 一之輔
月宮殿 小満ん
仲入り
泳ぎの医者 一之輔
らくご@座・高円寺
会場 座・高円寺2
2023.6.20(火)
一之輔・天どん ふたりがかりの会
新作ねたのーと・02
ふたりがかりで何かする会
シーズン2は色んな方法で
新作をつくる趣向
◎
その第二回目は、一回目に続いて
お互いに考えたタイトルから
新作をつくる・・・でした。
◎
一之輔考案タイトルは
「折衷案」☆
「コンプラの国」
「ロシアより愛をこめて」
◎
天どん考案タイトルは
「私がやりました」
「懐かしの」
「あとの祭り」☆
◎
交換して選ばれたのが☆印
町中華でもめる夫婦に
店主が授ける「折衷案」
師匠の弔いを弟子が執り行うも
師匠が現れダメ出しする「あとの祭り」
それぞれにインパクト&大笑いな
創作ネタおろしとなりました。
〈番組〉
説明トーク 一之輔 天どん
ZINー仁ー 貫いち
船徳 一之輔
折衷案 天どん
仲入り
いつ出るの 天どん
あとの祭り 一之輔
感想トーク
らくご@座・紀伊國屋ホール
会場 紀伊國屋ホール
2023.6.21(水)
白鳥・三三 両極端の会 vol.17
芸風が両極端なふたり
ほぼ年に一度、
お互いに宿題を出しあって
高座に挑む会。
◎
今回の宿題は
白鳥→三三
「ときめく切ないラブストーリーをよろしく!」
三三→白鳥
「不景気だとか値上げだとか
笑えない話が多い世の中・・・
お金がからむけど笑える噺をお願い!」
◎
白鳥師匠は昨年披露した
「落語決死隊」の続編を投入。
近未来の落語協会会長は
なんと白鳥改め
三遊亭ブラックスワン・・・
金、金、金な会長の真意が明かされる時
身につまされる人情噺に!?
◎
三三師匠は若き姫が忍びの者に
恋に落ちての波乱万丈を
ニンニンニンと軽快に描きつつ
クライマックスは大ピンチ&胸キュンの
名シーンが訪れて釘付けに!
◎
毎度この会だからOKな(?)
荒唐無稽パラダイスにひたる
一夜となりました。
〈番組〉
オープニングトーク 白鳥 三三
それいけ!落語決死隊 金の亡者 白鳥
仲入り
姫様の忍術 三三
感想トーク
らくご@座・紀尾井小ホール
会場 紀尾井小ホール
2023.12.16(土)
玉川太福 サカナ手本忠臣蔵 全段通し 前編
サカナ手本、これまでにお披露目した
全6席を二日に分けて初の通し公演。
勉強会を知るお客様もいれば
これが初サカナという方も集った
四ツ谷の紀尾井小ホール。
暮れなのにぽかぽか陽気の土曜午後に
新鮮な雰囲気で幕開けとなりました。
◎
一席目は「サンゴの廊下」
ネタおろしでは多々ためしていた枝葉を
太福さんが見事にブラッシュアップ。
バカバカしくもスッキリと
サカナワールドにいざないました。
◎
二席目は「山科閑ギョ」
オオイカ内蔵助が初登場となる見せ場に
足にまつわる新たなエピソードも披露。
◎
三席目は聴くたびにバカバカしい
「オオイカ東下り」
カキ見五郎兵衛との熱熱な勝負に
「サカナ屋!」の掛け声もきまって
大きな拍手に包まれました。
◎
今年は「任侠流山動物園」の公演に
打ち込むことが多かった太福さんが
流山で培った「キャラ」スキルを
サカナにそそぎこんで
笑いたっぷりの公演と相成りました。
〈番組〉
長短槍合戦 わ太・みね子
刃傷サンゴの廊下 太福・みね子
赤穂城明け渡し~山科閑ギョ 太福・みね子
仲入り
オオイカ東下り 太福・みね子
らくご@座・紀尾井小ホール
会場 紀尾井小ホール
2023.12.23(土)
玉川太福 サカナ手本忠臣蔵 全段通し 後編
サカナ手本、通し公演の後編は
掛け声の練習で慣れて頂きつつ
シリーズ中でも「え!?」という
演出ありの一席「絵図面取り」から。
あの名作がサカナゆえの切なさで・・・
◎
二席目は「赤エイ」ならではの
別れのシーンに笑ったり泣いたり
これまたサカナゆえの場面を・・・
◎
三席目は「大団円」
会場も巻き込みまして
サカナゆえの勝ちどきを挙げて
無事に討ち入りを果たし終えた
魚士たちでした。
◎
「サカナ手本忠臣蔵」
年の瀬のおなじみになりますかどうか
どうぞ長い目でお見守りください。
〈番組〉
寛永三馬術 梅花の誉 き太・みね子
岡野キンキ門 絵図面取り 太福・みね子
赤エイ源蔵徳利の別れ 太福・みね子
仲入り
大団円~魚士討ち入り 太福・みね子